長持ちする家

木や石、草や泥という自然素材でつくられた、かつての日本の民家は、100年・200年もの長きにわたって風雪に耐え、なお健在でした。ところが、戦後の日本の木造住宅は合板やビニール、塩ビなど化学製品を多用し、いかに木材を薄くするか、いかに安くつくるかといった方向に進んでいきました。

その結果、住宅の平均寿命はどんどん短くなり、今日、木造住宅の平均寿命は、アメリカの44年に対し日本はわずか26年……。本来、在来工法による木造住宅は増改築や修繕が容易なため、長期間の使用に耐え得るのが特徴であったのに、いつのまにか我が国の住宅は「使い捨て」の時代になっていたのです。

住み継いでいける家

私たちは、「自然回帰の家」を通して、100年以上住める「100年住宅」を提言しています。それは、子・孫・ひ孫と3代も4代も住み継いでいける住宅こそが、もっとも経済的だという考えを持っているから。日本の風土のなかでは、自然素材を用いることこそが住宅の長寿命化につながると考え、「自然回帰の家」でそれを実現しています。

職人へのこだわり

では、単純に自然素材を用いれば住まいの寿命が延びるのかと言えば、そうではありません。実際に施工にあたる職人の腕次第で、住まいの寿命は変わってきます。「自然回帰の家」は、自然素材の性質を熟知した職人が、一棟一棟手間を惜しまず細かい部分、見えない部分までこだわってつくった住まいです。

「建てたときがいちばん」の家をつくるのは簡単なこと。当社の職人は、むしろ建てた後のことを大切に、2代先・3代先まで見据えて施工にあたっています。例えば、機械で加工した木材を使うと場所によっては経年とともに隙間が空いてきてしまいます。しかし、優れた腕を持つ職人が加工することで隙間が空かなくなる──これは職人が持つ技術力のなせる技です。厳選した自然素材に職人の技術力を上乗せすることが、私たちのこだわりです。

素材の癖や特性を知り、適材適所を知り、扱い方を知り、維持する方法を知る職人が創意工夫を重ねて施工にあたることで、住まいのパフォーマンスを最大限に引き出せる、つまり長持ちする家を実現できるわけです。