自然素材の診療所

千葉工務店が自信を持ってご提案する「自然回帰の家」の建築事例「自然素材の診療所」をご紹介します。

流山市・森の診療所

千葉県流山市にある「森の診療所」は、瓦葺きの屋根や白い外壁、天井が高く開放感のある空間が特徴の診療所です。

建築にあたっては、当社のコンセプトである「自然素材」に徹底的にこだわると同時に、家づくりのノウハウを診療所としての最適な空間づくりに生かすことを重視しました。レントゲン室は鉛フリーにするために、下地やドアには無鉛X線遮断材を使用。「無機質な空間にはしたくない」という院長先生のこだわりにお応えするべく、壁には和紙を、扉には約7mmの無垢の板を張ることで、他の自然素材の空間との違和感をなくしました。

診療所とほぼ同じ仕様の住まいは、1階の居間が吹き抜けで2階とつながり、開放感のある空間に。「気分転換できる場所がほしい」というご要望に対し、2階にも第2のリビングとして使えるくつろげるホールを設けています。

素材へのこだわり
 構造材から仕上材まですべて国産材で、床材には信州産のカラマツを使用。畳ベッドや座敷には、減農薬や無農薬の畳を入れています。壁は、高千穂社製の火山灰シラスを原料としたビオセラ(内壁)、スーパー白洲そとん壁(外壁)による仕上げで、屋根は手焼きの時雨瓦を葺き、雨樋はガルバリウム製のものを使っています。
環境へのやさしさ
 暖房は室内の空気を汚さない薪ストーブを設置。屋根には太陽熱温水パネルを取り付けています。また建物をいつか取り壊すときが来ても、なるべく環境に負荷をかけないような配慮をしています。断熱材には羊毛断熱材を、電気配線には非塩化ビニル製のエコケーブルを使用。さらに電磁波の影響を抑える工夫もしています。照明器具もリサイクル可能な素材で、給水管にはステンレス、排水管にはペットボトルの再生材を使用しています。

心地よく~自然素材へのこだわり~


院長・森正道さんに聞く「自然素材の診療所」

以前は県内の病院に勤めていたのですが、かねてから構想していた「医・食・住」の提案型診療所の実現に取りかかりました。いろいろと情報収集するなかで『チルチンびと』を手にし、診療所をこのスタイルで建てられないだろうか?と考えたのです。

ちょうど近くに『チルチンびと「地域主義工務店」の会』に加入している千葉工務店さんがあり、モデルハウスに足を運ぶことに。スタッフの方に診療所の構想を相談したら「ぜひ協力したい」と、すぐに話がまとまったんですよ。

私の仕事は病気を治すことですが、「医・食・住」について提案し、患者さんといっしょに考えるような診療所をつくりたいと思っていました。どんなに薬を出しても、食生活や住環境を改善しないと治らないということをずっと感じていたんです。「引越をしたらぜんそくが出るようになった」「家を建てたらアトピーがひどくなった」というような患者さんを、これまでにたくさん診てきました。だからこそ診療所は、病にならない、むしろ病をよくする提案ができる建物にしたいと思ったんです。

食生活を変えることで生活習慣病と呼ばれるような病が改善されることが多々あります。だから診療所には、みなさんに食べてほしいと思うものを提供できる場も必要だと考えており、旬の素材を生かしたものを提供できるカフェを併設することも念頭に置いていました。料理教室や梅干しづくりなどを通して、四季を通じて行われてきた伝統やしつらえなどを伝えていけたら素晴らしいなと。

診療所という公共の場で健康な建物を提案し、それを地域の工務店が建てる――そんな「まちづくり」を縁の下でお手伝いできればいいなと思っています。

DATE

森の診療所
所在地 千葉県流山市
延床面積 87.56m2
敷地面積 164.86m2
竣工 2008年4月(工期2007年11月~2008年4月)
設計 株式会社千葉工務店 設計事務所(担当 永吉辰朗)
施工 株式会社千葉工務店
構造形式 木造軸組工法 2階建て
主な外部仕上げ
  • 屋根:時雨瓦葺き
  • 軒天井:化粧垂木、杉板
  • 外壁:スーパー白洲そとん壁
主な内部仕上げ
  • 天井:モイス下地(厚6mm)+ビオセラ
  • 壁:モイス下地(厚9.5mm)+ビオセラ
  • 床:信州カラマツ(厚34mm)

住まい・カフェ
所在地 千葉県流山市
家族構成 父+子ども2人
延床面積 【住まい】155.35m2(1階85.11m2/2階70.24m2)
【カフェ】42.14m2(1階24.79m2/2階17.35m2)
敷地面積 256.85m2
竣工 2009年1月(工期2008年8月~2009年1月)
設計 橋垣史子(いろは設計室)
施工 株式会社千葉工務店
構造形式 木造軸組工法 2階建て
主な外部仕上げ
  • 屋根:時雨瓦葺き
  • 軒天井:化粧垂木、杉板
  • 外壁:スーパー白洲そとん壁
主な内部仕上げ
  • 天井:ブラスターボード下地玉紙張り、杉板(和室)
  • 壁:モイス下地(厚9.5mm)+ビオセラ
  • 床:信州カラマツ(厚34mm)

この物件は雑誌に掲載されました
チルチンびと 56号

「自然回帰の家」ができるまで

お問い合わせ


  • 自然回帰の暮らし
  • 薪ストーブのある暮らし
  • 冬暖かく夏涼しい暮らし
  • 閏戸の家
  • 閏戸の家
  • おおたかの家
  • 若葉台の家
  • 大成町の家
  • 豊四季の家
  • 末広町の家
  • 羽沢の家
  • 鹿浜の家